初心者向け!簡単な巾着袋の作り方

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手縫いで作る巾着袋は、裁縫初心者でも気軽に取り組めるクラフトの一つです。自宅にある道具だけでスタートできるのが魅力で、縫い物に慣れていない方にもぴったりの入門アイテムです。

巾着袋は見た目にもかわいらしく、使い方も多彩。小物入れやプレゼント包装、旅行用の仕分け袋など、日常生活に役立つ万能なアイテムです。

この記事では、初心者の方でも無理なく作れるように、基本の手順を丁寧にご紹介します。

材料の選び方や、布のカット方法、縫い方のポイントなど、失敗しにくく、しっかり仕上がるコツをふまえて解説。さらに、仕上がりをワンランクアップさせるためのアレンジポイントも交えて、読み応えのある内容に仕上げています。

初めて裁縫に挑戦する方でも、この記事を参考に、世界にひとつだけのオリジナル巾着作りを、ぜひ楽しんでみてください。

巾着袋の魅力

巾着袋とは?

巾着袋とは、ひもを引っ張ることで口を締められる布袋のことを指します。

日本では古くから使われてきた伝統的な袋のひとつで、現在では小物入れやギフト包装、旅行時の仕分けポーチ、さらには化粧品や文房具の整理など、さまざまな用途で活用されています。

見た目もかわいらしく、アレンジ次第で子ども向けから大人のファッション小物まで幅広く対応可能です。使い勝手が良く、コンパクトに収納できる点も多くの人に支持される理由です。

最近ではエコバッグの代用として持ち歩く人も増え、布の柄や素材によって個性を出すことができるのも巾着袋の魅力です。自宅にあるハギレを活用できる点でも、サステナブルな生活にぴったりのアイテムといえるでしょう。

手縫いの魅力

ミシンを使わず、針と糸だけで完成できるのが手縫いの大きな魅力です。機械を必要とせず、自宅にある基本的な裁縫道具さえあればすぐに始められるのが嬉しいポイント。

静かな時間の中で集中して作る手縫い作業は、心を落ち着かせ、日常のストレスを和らげてくれる効果もあります。手縫いは一針一針に気持ちがこもるため、完成した作品に対して特別な愛着が湧きやすいのも特徴です。

また、布の扱いや縫い方に慣れていく過程そのものが、手芸の基礎を学ぶ上でとても有効です。

自分のペースで取り組めるため、初心者でも安心して始められるのが手縫いの良いところです。

必要な材料と道具

  • 布(本体用・裏地用):外側と内側用に、用途に合わせた厚みや柄の違う布を用意すると仕上がりが美しくなります。綿100%のシーチングやオックスが初心者にも扱いやすくおすすめです。
  • 手縫い用針と糸:布に合った太さの針と、強度のある手縫い糸を選びましょう。糸の色は布と同系色にすると縫い目が目立ちにくくなります。
  • チャコペン:布に印をつけるための道具で、消せるタイプを使うと便利です。水で消えるものやアイロンで消えるものがあります。
  • まち針またはクリップ:布同士を仮止めするために使用。布を傷めにくいクリップタイプもおすすめです。
  • はさみ:布専用の裁ちばさみと糸切りばさみがあると作業効率がアップします。特に裁ちばさみは切れ味が良いものを用意しましょう。
  • 定規:30cm以上のものがあると便利です。カーブを描く際にはカーブ定規があるとより正確に作業できます。
  • ひも(コットンコードやリボン):用途に応じて選びます。柔らかく結びやすいものを選ぶと使い勝手がよく、色や素材によって巾着袋の印象も変わります。

巾着袋のサイズ

大きさの選び方

巾着袋のサイズは、用途によって柔軟に選ぶのがポイントです。

化粧ポーチなら横20~25cm、高さ25cm前後が使いやすく、衣類やタオルを入れる場合は横30~40cm、高さ40~50cmほどあると余裕を持って収納できます。

また、お弁当袋やランチバッグとして使用する場合は、底にマチをつけることで安定感が増し、形も美しく仕上がります。

使う目的を明確にしたうえで、布のサイズを決めることで失敗も少なくなり、より実用的な巾着袋に仕上がります。

小さい巾着の作り方

小物用の巾着は、布サイズ「縦20cm×横15cm」程度がおすすめです。このサイズは手のひらに収まるコンパクトさで、初めて作るにはぴったりの大きさ。

布を中表に半分に折り、両側をなみ縫いで縫い合わせ、上部にひも通しの部分を折り返して縫うことで簡単に作れます。

端の処理にジグザグミシンやほつれ止め液を使えば、より丈夫になります。

中に入れる物に応じて布の柄を選べば、お菓子入れやアクセサリーケース、またはカバンの中の整理用ポーチとしても活躍してくれる可愛らしいアイテムになります。

マチ付きの仕組み

マチを付けることで、巾着袋はより立体的に仕上がり、収納力が格段にアップします。

基本的なマチの作り方は、巾着の底の両端を三角に折り、その角を直線で縫う方法です。この「折りマチ」技法を使えば、平面的だった袋が立体的にふくらみ、厚みのある物もしっかり収納できるようになります。

マチの幅は用途に応じて調整可能で、3cm~6cm程度が一般的。特にランチバッグやコスメポーチとして使う場合は、マチ付きが断然おすすめです。仕上がりの見た目にも差が出るため、ぜひ取り入れたいテクニックのひとつです。

生地の選び方

裏地ありと裏地なし

裏地があると布の裏面が隠れるため、見た目の完成度がぐっと上がり、しっかりとした仕上がりになります。

特に薄手の生地を使う場合や、中に入れる物がデリケートな素材である場合には、裏地付きにすることで強度と耐久性が増します。また、内側の縫い目を隠すことができるので、ギフトや販売用としても見栄えが良くなります。

一方で、初心者には「裏地なし」から始めるのがおすすめです。作業工程が少なくて済むため、初めてでもスムーズに仕上げることができます。慣れてきたら裏地付きに挑戦して、デザインの幅を広げるのも楽しいステップアップになります。

裏地の布選びにもセンスが問われるので、色の組み合わせや質感のバランスを工夫すると、よりオリジナルな巾着袋が完成します。

おすすめの生地

  • コットン(綿):初心者向けで縫いやすく、柄の種類も豊富。季節を問わず使える万能素材です。
  • オックス:しっかりとした厚みがあり、形が安定します。裏地なしでも自立しやすいのが特長。
  • ダブルガーゼ:柔らかく肌触りが良いため、赤ちゃん用品やナチュラルな雰囲気の巾着にぴったりです。
  • キャンバス地:丈夫で張りがあるため、荷物の多い用途やマチ付きデザインにおすすめ。
  • リネン(麻):通気性が良く、ナチュラルな質感が魅力。やや縫いにくいが、おしゃれな印象に仕上がります。

生地のカット方法

チャコペンでしっかりと印をつけ、定規で丁寧に測ってから裁断しましょう。

生地が歪んでいると縫い合わせたときにずれてしまうため、正確なカットが仕上がりの美しさに直結します。カットする前には必ず生地にアイロンをかけ、しわを取ってから作業するのがポイントです。

特に綿やリネンなどの天然素材は、縮みが発生する場合があるため、あらかじめ水通しをしてからカットするのがおすすめです。また、裁ちばさみはよく切れるものを使い、布を動かさずにハサミを進めることで、まっすぐな切り口が得られます。

巾着袋の縫製手順

なみ縫いの基本

なみ縫いは、布に針を出したり入れたりするもっとも基本的な縫い方で、手縫いの基礎を学ぶ上でも非常に重要です。

縫い目の間隔は3〜5mmが目安とされていますが、初心者の場合は無理に均一にしようとせず、まずはゆっくり丁寧に針を通すことを意識しましょう。

縫い始める前には、布同士がずれないようにしっかりとまち針やクリップで固定します。また、端から一定の距離(通常5〜10mm程度)を保って縫うと、バランスの取れた仕上がりになります。

縫い終わりは、玉結びや返し縫いで糸がほどけないように処理すると安心です。慣れてきたら、縫い目の大きさを均等にしたり、カーブ部分の縫い方を工夫したりすることで、さらに仕上がりが美しくなります。

袋口の処理

巾着袋の袋口は、2〜3cm折り返して三つ折りにし、縫い代を内側に隠してからステッチをかけるのが一般的です。

この部分は、ひもを通す役割を担うため、頻繁に力がかかる部分でもあります。そのため、ほつれにくく強度のある縫い方を意識しましょう。

アイロンでしっかりと折り目をつけてから縫い始めると、ステッチもまっすぐになり、美しい仕上がりになります。さらに、ひも通し口として両サイドに少し空けて縫う方法もあります。

場合によっては「ボタンホール」や「ハトメ」を使ってひも通し穴を作ると、より耐久性とデザイン性が高まります。袋口の幅や高さを変えるだけでも、巾着袋全体の印象ががらりと変わるので、アレンジを楽しむのもおすすめです。

ひも通しのコツ

ひもを通す際は、安全ピンやひも通し専用のスティックなどを使うとスムーズに作業できます。

片端に安全ピンを取り付け、袋口のトンネル部分に通していくと、簡単にひもを通すことができます。布が柔らかすぎたり、通し口が狭かったりすると引っかかることがあるので、あらかじめひもが通る幅をしっかり確保しておくことがポイントです。

ひもは左右両方から通して結ぶ「両ひも」タイプのほかに、片側から通して輪にする「片ひも」タイプもあり、用途や好みに応じて使い分けるとよいでしょう。

また、結び目の位置やひもの素材によっても巾着袋の見た目や使い勝手が変わるため、完成前に一度仮通ししてみるのもおすすめです。

アイロンの活用

折り目をしっかりつける

縫い始める前に布の折り目をアイロンでしっかりつけておくことは、仕上がりを左右する重要な工程です。

特に折り返し部分や三つ折り部分は、アイロンでしっかりと形を整えておくことで、縫いやすくなるだけでなく、見た目も整い、作品全体の完成度が高まります。

アイロンを使う際は、布の方向や厚みに応じて力の入れ方や角度を調整し、端までしっかりと折り線がつくように意識しましょう。また、作業中に布が動きにくくなるため、ズレを防ぎやすく、縫い目のずれを抑える効果もあります。

仕上げのアイロンがけ

巾着袋が完成したら、最後に仕上げのアイロンをかけることで、形が整い、よりプロフェッショナルな印象になります。

特に縫い目部分を丁寧に押さえることで、縫い代が落ち着き、袋の輪郭がシャープに見えるようになります。アイロンは表側からだけでなく、裏側からもあてて全体のしわを伸ばすことで、布本来の質感や美しさが引き立ちます。

また、ヒモの部分や口の折り返し部分にも軽くアイロンをかけることで、使用時にも扱いやすくなり、見た目にも安定感が生まれます。しっかりと仕上げることで、手作りとは思えない完成度の高さを演出できます。

アイロンでの生地の扱い

アイロンを使う際は、生地の種類によって温度や時間に注意が必要です。

綿や麻などの天然素材は中〜高温でも問題ありませんが、化繊系の生地やダブルガーゼなどは高温で変形したりテカリが出ることがあります。そのため、必ずアイロンの温度表示や素材表示を確認した上で設定を調整してください。

また、アイロンをかける際にはあて布を使うことで、直接熱が当たるのを防ぎ、生地を保護することができます。特に柄付きの布や薄手の生地にはあて布があると安心です。仕上がりを美しく保つためにも、アイロンがけの際の生地の扱いは丁寧に行いましょう。

ひも選びと取り付け

ひもの種類

  • コットンコード:柔らかくて扱いやすく、ナチュラルな風合いが特徴です。結びやすく、使い込むほどに手に馴染むため、日常使いの巾着袋にぴったり。無地やツイストタイプなど種類も豊富で、幅広いデザインに対応可能です。
  • アクリルひも:カラーバリエーションが非常に豊富で、発色も良いため、カラフルでポップなデザインの巾着におすすめです。比較的リーズナブルで手に入りやすく、しっかりとした質感があり、子ども用の袋にも最適です。
  • リボン:見た目が華やかで、特にギフト用や装飾性の高い巾着袋に適しています。サテンやグログラン、オーガンジーなど素材の選択肢も多く、袋全体の印象を一気に格上げしてくれます。ただし、滑りやすい素材は結び目がほどけやすいため、使用用途に応じて選ぶとよいでしょう。
  • ワックスコード:表面にワックス加工がされており、ツヤと強度があります。摩擦に強く、アウトドア用の巾着や道具入れなど、タフな使い方をする袋におすすめです。
  • 麻ひも:天然素材ならではの素朴な風合いが魅力で、エコやナチュラル志向のデザインに合います。やや硬めの質感で扱いにくいこともありますが、独特の存在感を放ちます。

片ひもの付け方

片ひもタイプは、片側からひもを1本だけ通して輪を作る方法で、開閉がシンプルで使いやすいのが特徴です。ひもを通す位置をしっかりアイロンで折ってから縫うと、ひもが引っかからずスムーズに動きます。

ひもは片側から通すだけなので、取り付けの工程が短く済み、初心者にも取り組みやすいスタイルです。収納袋や小物入れとして使う際に、片手でさっと開け閉めできる点も実用的です。

また、片ひもタイプは見た目がすっきりしているため、柄の主張が強い生地にもよく合います。用途によっては、ひもを装飾的に見せることで、巾着袋全体のデザイン性を高めることもできます。

ひもの長さの決め方

ひもの長さは、布の横幅に対して約2.5〜3倍を目安にすると、結びやすく、使いやすい仕上がりになります。

両ひもタイプの場合はその長さを2本分用意しますが、片ひもタイプなら1本で済むため、コストや材料の節約にもつながります。

用途によっても適切な長さは異なります。例えば、バッグインバッグとして使用する場合や、結び目を飾りにしたい場合には少し長めに、反対にスペースを抑えたい収納用なら短めに設定すると良いでしょう。

ひもが長いと、開け閉めがスムーズなだけでなく、結び方をアレンジする楽しさも生まれます。事前に布に仮通ししてみて、長さのバランスを確認しておくのもおすすめです。

完成時のチェックポイント

縫い目の確認

縫い目が均一であるかどうかを丁寧に確認しましょう。

縫い目の間隔がバラバラだったり、ゆるみやすい箇所があると、使用中にほつれやすくなってしまいます。特に、袋の底やひも通し部分など力が加わる場所はしっかりと補強縫いをしておくと、耐久性が高まります。

また、縫い目が見えるデザインの場合は、外観にも関わるため、美しさにもこだわりたいポイントです。必要であれば二重に縫ったり、裏返してチェックして見栄えも確認しておきましょう。

サイズ感の確認

完成後は、実際に予定していた収納物を入れてみて、サイズ感が適切かどうかを確かめましょう。

縫製によって多少サイズが変わることもあるため、特にぴったりサイズで作った巾着袋では誤差の影響が大きくなります。収納する物が収まりきらない、または大きすぎて中で動いてしまう場合は、用途に応じてサイズ調整を検討してみましょう。

縫い代を多く取りすぎていないか、マチ部分が想定通りに立体になっているかも合わせて確認すると安心です。

機能性の確認

ひもがスムーズに動くかどうかも、巾着袋の使い心地を大きく左右する要素です。

ひも通し口が狭すぎたり、縫い代が引っかかっていたりすると、ひもが引っかかって使いにくくなります。必要に応じて通し口の幅を広げたり、アイロンで形を整えて通りをよくする工夫をしてみましょう。

また、裏返したときに縫い目や縫い代がごわついていないか、美しく仕上がっているかをチェックして、完成度を確認しましょう。外観だけでなく、実際の使用感を意識した最終チェックが、満足度の高い作品につながります。


手縫いで作る巾着袋は、初心者でも楽しくチャレンジできるハンドメイドアイテムです。作業工程が比較的シンプルで、特別なミシンや複雑な道具を必要としないため、手芸初心者でも取り組みやすいのが特徴です。

また、巾着袋は小物から衣類まで幅広い用途で活用できる実用性の高い作品なので、作る喜びと使う楽しさの両方を味わえます。さらに、自分好みの布を選び、ひもの種類や装飾を工夫することで、世界にひとつだけの個性あふれる作品に仕上げることができます。サイズや形、色使いをアレンジすれば、プレゼントやインテリア小物としても活用できるので、手作りの魅力がより一層感じられるでしょう。

ぜひ、お気に入りの布を使って、心のこもったオリジナル巾着袋を楽しみながら作ってみてください。

 

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