「シリコンの型がなんだかカレー臭い…」
「洗ったのに、ゴムのような匂いが残っている気がする…」
そんなお悩みはありませんか?
シリコン調理器具は便利で使いやすい反面、におい移りしやすい素材でもあります。でも安心してください。多くの場合は、重曹を使ったやさしいお手入れで改善できます。
この記事では、
- なぜシリコンは臭くなるのか
- 重曹で落とせる理由
- 具体的な手順
- それでも取れない場合の対処法
を、できるだけわかりやすく解説します。
「難しいことはよくわからない…」という方でも大丈夫です。
結論まとめ
時間がない方のために、先に結論をまとめます。
- 🔹 軽い臭い → 重曹の浸け置き(30分〜1時間)
- 🔹 強い臭い → 熱湯+重曹
- 🔹 それでも残る → 酸素系漂白剤
- 🔹 ゴム臭やベタつき → 劣化の可能性あり(買い替え検討)
まずは「重曹浸け置き」から試してみるのがおすすめです。
シリコン調理器具はなぜ臭くなる?原因をやさしく解説

油分と香り成分が吸着しやすい素材特性
シリコンは、やわらかくて弾力のある素材です。
実はこの性質が、油や香りの成分を吸着しやすい原因になっています。
特に、
- カレー
- にんにく料理
- ミートソース
- チーズ系料理
などは、香りが強く残りやすいです。
電子レンジ加熱で臭いが定着する理由
加熱すると、油や香りの成分がシリコン内部に入り込みやすくなります。特に電子レンジのように短時間で一気に温度が上がる調理では、油分がやわらかくなり、素材の細かな隙間にしみ込みやすくなります。
さらに、温められた香り成分は気体になって広がりやすくなりますが、同時にシリコンの表面や内部に吸着しやすくもなります。
そのため、 「レンジ調理後から急に臭うようになった」というケースもよくあります。加熱前は気にならなかったのに、温めたあとに強く感じるのはこのためです。
カレー・にんにく料理で臭いが残りやすい理由
これらの料理は揮発性(きはつせい)という、空気中に広がりやすい成分を多く含みます。スパイスやにんにくに含まれる香り成分はとても強く、少量でも印象に残りやすいのが特徴です。
また、カレーや炒め物は油分が多いため、香り成分と油が一緒にシリコンへ付着しやすくなります。
この成分がシリコンに入り込むと、冷めたあとも臭いとして残るのです。時間がたっても「なんとなくカレーの匂いがする」と感じるのは、こうした成分が内部にとどまっているからと考えられます。
重曹が臭いを落とす仕組み

重曹は弱アルカリ性
重曹は「弱アルカリ性」の性質を持っています。アルカリ性と聞くと強い洗剤をイメージするかもしれませんが、重曹はその中でも作用がおだやかなタイプです。
においの原因の多くは酸性の油汚れ。
重曹はそれを中和し、分解しやすい状態に変えてくれます。つまり、強くこすらなくても、汚れが自然と落ちやすい環境をつくってくれるのです。
また、シリコン素材を傷めにくいというメリットもあります。毎日のキッチン用品に使いやすい理由は、こうしたやさしい性質にあります。
油脂を分解・中和する働き
重曹は油分と反応し、汚れを浮かせます。油は水だけではなかなか落ちませんが、重曹が加わることで表面からはがれやすくなります。
その結果、臭いの原因となっている成分も一緒に落としやすくなるのです。特に、料理後すぐに処理すると効果を実感しやすくなります。
さらに、重曹は細かい粉状なので、ペーストにして使うと軽い研磨作用も期待できます。ただし、強くこする必要はありません。やさしくなじませるだけでも十分効果があります。
安心して使えるの?
重曹は食品にも使われる成分です。お菓子作りのふくらし粉として使われることもあるほど、身近な素材です。
きちんとすすげば、キッチン用品にも安心して使えます。洗い流したあとに粉が残らないよう、流水でしっかりすすぐことがポイントです。
小さなお子さんがいるご家庭でも使いやすい方法ですが、念のため使用後は十分に乾燥させてから保管しましょう。
※必ず「食用グレード」または「食品添加物表示」のあるものを選びましょう。
準備と確認:掃除前にチェックすること
製品表示と耐熱温度の確認
まず、調理器具の耐熱温度を確認しましょう。シリコン製品の多くは高温に強いですが、製品によって上限温度は異なります。底面やパッケージ、取扱説明書に記載されている表示を一度チェックしておくと安心です。
特に「熱湯+重曹」を使う場合は、耐熱温度が100℃以上あるかをチェックしてください。余裕をもって耐熱120℃や200℃などの表示があると、より安心してお手入れできます。
また、電子レンジ対応と表示されていても、直火やオーブンに対応していない場合もあります。誤った使い方をすると変形や劣化の原因になるため、あらかじめ用途を確認してから作業を進めましょう。
食用重曹と掃除用重曹の違い
キッチン用品には、食用重曹がおすすめです。食品添加物として販売されているタイプは、口に入る可能性を想定して管理されているため、より安心して使えます。
掃除用でも主成分は同じ「炭酸水素ナトリウム」で、基本的な働きに大きな違いはありません。ただし、製造基準や用途表示が異なるため、調理器具に使う場合は食品グレードを選ぶのが無難です。
購入時にはパッケージに「食品添加物」「食用」などの記載があるかを確認しましょう。用途に合った重曹を選ぶことが、安全なお手入れにつながります。
やってはいけないNG行為
以下は避けましょう。
- ❌ メラミンスポンジ
メラミンスポンジは細かい研磨作用があるため、目に見えない細かな傷をつけてしまうことがあります。傷が増えると、その部分に汚れや臭いが入り込みやすくなり、かえって悪循環になることもあります。 - ❌ 金属たわし
金属製のたわしは強い摩擦を与えてしまいます。シリコンの表面を削ってしまう可能性があり、弾力性や耐久性を損なう原因になります。見た目はきれいでも、内部にダメージが残ることがあるので注意が必要です。 - ❌ 塩素系漂白剤
塩素系は強力な洗浄力がありますが、その分素材への負担も大きくなります。変色やにおいの悪化、素材の劣化につながることがあるため、シリコン製品には基本的に使用を避けましょう。
シリコンを傷める原因になります。お手入れは「やさしく」が基本です。強い洗剤や強い摩擦に頼らず、素材に合った方法でケアすることが長持ちのコツです。
重曹メソッド:簡単3パターン

① 浸け置き法
【やり方】
- ボウルにぬるま湯を入れる(40℃前後がおすすめです)
- 重曹を大さじ1〜2入れる
- 軽く混ぜて溶かす
- 30分〜1時間浸ける
- よくすすぐ
ぬるま湯を使うことで、油分がやわらかくなり、より効果が出やすくなります。時間に余裕がある場合は、1時間ほど浸けておくとより安心です。
軽い臭いならこれで十分改善することが多いです。仕上げに中性洗剤でさっと洗うと、さらにすっきりします。
② 重曹ペースト法
頑固な臭いには、重曹+少量の水でペーストを作り、やさしくこすります。目安は「重曹大さじ1:水小さじ1程度」です。
指ややわらかいスポンジで、気になる部分に円を描くようになじませましょう。
5〜10分ほどそのまま置いてから洗い流すと、より効果が高まります。
※強くこすらないのがポイントです。力を入れすぎると素材を傷める原因になります。
③ 熱湯+重曹ブースト法
- 耐熱ボウルに器具を入れる
- 重曹を振りかける(大さじ1〜2程度)
- 熱湯を注ぐ
- 10〜20分放置
- しっかりすすぐ
熱の力で油分が浮き上がりやすくなり、重曹の効果がさらに高まります。強い臭いが気になるときに試してみましょう。
ただし、必ず耐熱温度を確認してから行ってください。作業中はやけどにも注意しましょう。
強い臭いに効果的な方法ですが、月に何度も繰り返す必要はありません。臭いが強いときだけの“特別ケア”として取り入れるのがおすすめです。
重曹で落ちない場合の対処法
酢やクエン酸との併用
重曹のあとにクエン酸ですすぐと、よりスッキリすることがあります。アルカリ性の重曹で汚れをゆるめたあと、酸性のクエン酸で仕上げることで、においの原因となる成分を中和しやすくなります。
使い方は、重曹での洗浄とすすぎが終わったあとに、クエン酸小さじ1を溶かしたぬるま湯に数分浸すだけでOKです。その後は流水でよく洗い流しましょう。
※同時に混ぜるのではなく、別工程で使うのがポイントです。同時に混ぜると発泡してしまい、それぞれの効果が十分に発揮されにくくなります。
酸素系漂白剤
どうしても落ちない場合は、酸素系漂白剤が有効です。特に、色やにおいが強く残っている場合には、つけ置き洗いで改善することがあります。
使用する際は、製品の表示に従い、ぬるま湯で適量を溶かしてから使用しましょう。長時間の放置は避け、様子を見ながら行うと安心です。
塩素系はNGなので注意してください。塩素系漂白剤は素材を傷めたり、変色などの原因になる可能性があります。
天日干しは効果がある?
紫外線には脱臭効果があります。
風通しの良い場所でしっかり乾かすだけでも改善する場合があります。
特に、洗浄後にしっかり乾燥させることで、内部に残った水分やにおい成分が揮発しやすくなります。直射日光が強すぎる場合は、半日陰で風通しのよい場所に置くと安心です。
日常的に乾燥を意識するだけでも、におい戻りの予防につながります。
それでも臭いが取れない場合は?買い替え判断基準

劣化サイン
- ベタつく
表面がぬるっとした感触になっている場合は、素材が分解し始めているサインかもしれません。洗ってもベタつきが戻る場合は注意が必要です。 - 白く濁る
透明感がなくなり、全体が白っぽく見える場合は、表面が細かく劣化している可能性があります。細かな傷や変質が進んでいる状態です。 - 変色している
元の色と比べてムラが出ていたり、茶色や黄色っぽく変色している場合も、長期間の使用や高温によるダメージが考えられます。 - ゴム臭が強い
洗浄しても独特のゴムのようなにおいが強く残る場合は、内部まで劣化が進んでいる可能性があります。
これらがある場合は、素材の劣化が進んでいる可能性があります。無理に使い続けるよりも、買い替えを検討することも大切です。
シリコンの寿命目安
使用頻度や保管状況にもよりますが、2〜3年程度がひとつの目安です。
毎日のように高温調理に使っている場合は、もう少し早く劣化することもあります。一方で、使用回数が少なく、直射日光を避けて保管している場合は、比較的長持ちすることもあります。
「においが取れにくくなった」「見た目に変化が出てきた」と感じたときは、買い替えのタイミングを考えるサインかもしれません。
臭いをつけないための日常ケア
使用後すぐに洗う
油分が冷えて固まる前に洗うのが大切です。
調理直後はまだ油がやわらかく、におい成分も落ちやすい状態です。時間がたつと油分が固まり、シリコンの表面や細かな隙間に入り込みやすくなります。
できるだけ早めにぬるま湯と中性洗剤で洗い、やさしくスポンジでなじませる習慣をつけましょう。これだけでも、におい移りの予防効果はぐっと高まります。
しっかり乾燥させる
水分が残ると雑菌の原因になります。
風通しの良い場所で完全乾燥させましょう。
濡れたまま重ねて収納すると、内部に湿気がこもりやすくなります。湿気はにおい戻りの原因にもなるため、しっかり水気を切ってから乾かすことが大切です。
キッチンペーパーで軽く拭き取ってから自然乾燥させると、より清潔に保てます。完全に乾いていることを確認してから収納しましょう。
月1回の重曹メンテナンス
軽く浸け置きするだけで、臭い予防になります。
普段はにおいが気にならなくても、月に1回ほどの軽い重曹ケアを取り入れることで、におい成分の蓄積を防ぐことができます。
特にカレーや炒め物をよく作るご家庭では、定期的なお手入れが長持ちのコツです。短時間の浸け置きで十分なので、無理のない範囲で続けてみてください。
よくある質問(FAQ)
重曹は多いほど効果がある?
多すぎても効果はほとんど変わりません。
適量で十分です。
重曹は量を増やせば増やすほど強力になる、というわけではありません。必要以上に入れても溶け残りが増えるだけで、洗浄力が大きく上がるわけではないのです。
むしろ、多すぎるとすすぎに時間がかかり、白い粉が残りやすくなることもあります。目安量を守って使うほうが、効率的で仕上がりもきれいです。
基本は「ぬるま湯1リットルに対して大さじ1」程度を目安にすると安心です。
食洗機は使っていい?
製品表示を確認してください。
高温設定は臭い定着の原因になる場合もあります。
シリコン製品の多くは食洗機対応ですが、長時間の高温乾燥は素材に負担をかけることがあります。特に、においが気になる状態で高温乾燥を行うと、香り成分が内部に定着しやすくなる場合があります。
心配な場合は、低温コースを選ぶか、食洗機後にしっかり自然乾燥させると安心です。製品ごとの推奨使用方法を確認しながら使い分けましょう。
まとめ:重曹で安全に臭い対策をしよう
シリコン調理器具の臭いは、多くの場合重曹で改善できます。
- 軽い臭い → 浸け置き
- 強い臭い → 熱湯+重曹
- 取れない → 酸素系漂白剤
- 劣化臭 → 買い替え目安
難しい道具は必要ありません。
まずはご家庭にある重曹で、やさしくお手入れしてみてくださいね。
