引っ越しはワクワクする一方で、「荷物は全部入るかな?」「費用はなるべく抑えたい」と悩む方も多いですよね。準備を始めると、梱包や搬出経路の確認、友人への手伝い依頼など、想像以上に気を遣う場面が出てきます。
そんなときに強い味方となるのが ハイエース です。広い荷室を持つこの車は、自力で引っ越しを考えている人にとってとても頼りになる存在であり、家具や家電をまとめて積める安心感は大きな魅力です。普通車感覚で運転できるのに積載力は小型トラック並みで、雨の日も荷物が濡れない箱型構造もポイント。
この記事では、ハイエースがどのくらい荷物を運べるのか、実際の収納力や積み方のコツに加えて、レンタカーを利用する際の費用感や注意点までわかりやすく丁寧に解説していきます。
ハイエースは引っ越しの強い味方!選ばれる理由とメリット
自力引っ越しにハイエースを使うメリット
- 荷室が広く、大型家具や家電もまとめて運べるため、単身者だけでなくカップルや小規模な家族にも十分対応できる
- 1回の往復で済む可能性が高く、時間も節約できる。移動回数を減らすことでガソリン代も抑えられ、環境負荷も軽減
- レンタカー利用なら費用も抑えやすく、必要なときだけ使えるため経済的。維持費や駐車場代を心配せずに済むのも大きな利点
- 普通車に近い感覚で運転できるので、大型トラックの運転に不安がある人でも挑戦しやすい
- 雨や風から荷物を守れる箱型ボディなので、天候に左右されず安心して荷物を運べる
トラックや軽トラック、他車種との比較
- 軽トラック:小回りは利くが、荷物が雨風にさらされやすく、梱包に手間がかかる。積載量も限られる
- 小型トラック:収納力は高いが、車体が大きいため駐車や細い道での運転に慣れが必要。レンタル料金もやや高め
- ハイエース:普通車感覚で運転でき、荷室も大容量。悪天候時も安心の箱型ボディで、住宅街や都市部でも取り回しやすい
引越し業者に依頼しない場合の注意点と負担
- 自分で積み込み・運転する労力が必要で、特に重量物は腰や手首を痛めやすいため慎重な作業が求められる
- 荷物の破損リスクがあるため、梱包や固定は丁寧に。毛布や緩衝材を多めに用意しておくと安心
- 友人の協力を得ると効率アップ。重い家具は無理せず2人以上で運び、搬出経路の安全確認も事前に行うことが大切
- 運転や積み下ろしに慣れていないと時間がかかるため、スケジュールに余裕を持たせることが成功の秘訣
ハイエースの荷物収納力を徹底解説
荷室寸法・積載スペースの大きさと仕様(目安)
- 荷室長:おおよそ 2.5〜3.0m。冷蔵庫やタンスなどの大型家具も縦に並べやすいサイズ感で、長尺の荷物を置く際にはロングボディとの違いを意識すると安心です。
- 荷室幅:おおよそ 1.5〜1.7m。シングルベッドのマットレスがちょうど収まる幅感で、横に複数のダンボールを並べることも可能です。幅が広い分、家具を立て掛けても余裕が生まれます。
- 荷室高:おおよそ 1.3〜1.6m。背の高い棚や姿見鏡を縦置きするにはやや制限がありますが、ハイルーフ仕様なら立てたまま積み込めるケースもあります。
- 積載時の注意点:年式やグレードで若干の差があるため、レンタル時は必ず実車のサイズを確認しましょう。特に高さ制限は誤算が起きやすいので要注意です。
バン・ワゴン・ロング等、車種ごとの収納力の違い
- バン:荷物専用で収納力が最大。後席をたためる or ない仕様が中心で、積載効率が高く単身引っ越しに人気。
- ワゴン:座席が多く、人の移動向け。収納力はやや劣るものの、家族や友人を一緒に移動させたい場合に便利。荷物と人をバランスよく運びたいときに適しています。
- ロング/スーパーロング:荷室長が伸び、大型家具や自転車も積みやすい。特にスーパーロングはカーペットやベッドフレームなど長尺物を横にせずそのまま積載できるメリットがあります。
- ハイルーフ:高さのある荷物や縦置きマットレスに有利。観葉植物や衣装ラックなど背の高いアイテムも収まりやすく、積載の自由度がぐっと広がります。
最大積載量(kg)と収納容量の目安
- 最大積載量:概ね 600~1,250kg(グレードにより異なる)。例えば標準的なバンタイプなら600〜800kg程度が目安で、スーパーロングやディーゼル車では1,000kgを超える場合もあります。重量物を多く積む場合は車両ごとの許容範囲を必ず確認しましょう。
- 体積のイメージ:おおよそ 9〜13㎥ 程度。これは2畳分ほどのスペースに相当し、大型家具や家電を効率よく積めば単身者の生活用品一式をまとめて運べる容量です。工夫次第で少人数の家族世帯にも対応できます。
- 積載バランスのポイント:重量と体積のどちらかがオーバーすると安全性に影響します。軽いものでも体積がかさむとスペースがすぐ埋まり、逆に重量物ばかりを集中させると車両バランスが崩れるため注意が必要です。
一人暮らし・単身引越しで運べる荷物量の具体例
- 2ドア冷蔵庫(幅約60cm)。冷蔵・冷凍機能を備えた一般的なサイズなら余裕を持って搭載可能
- 全自動洗濯機(4〜6kg)。ドラム式の場合は重さが増すため、固定方法や積載方向に注意
- シングルベッド+マットレス(縦置き固定)。ベッドフレームは分解して壁沿いに配置すると効率的
- 電子レンジ・炊飯器・掃除機などの小型家電。緩衝材で包み、段ボールにまとめて重ね積みすると安定
- ダンボール 20〜30箱 ほど。衣類・書籍・食器などを詰めた場合の一般的な目安で、家具家電と合わせても1台に収まる範囲です
- その他:折りたたみテーブルやカラーボックス、本棚など中型家具も工夫次第で搭載可能。空いた隙間を有効活用すると収納力がさらに向上します
ハイエースに実際どれくらい荷物が入る?具体例で解説
ダンボールは何箱積めるか(サイズ別目安)
- 小(30×30×30cm):約 80〜100箱。書籍や小物を詰めやすいサイズで、隙間に差し込みやすい点が特徴です。特に重量物を分散させたいときに便利です。
- 中(45×35×30cm):約 50〜60箱。衣類やキッチン用品などを入れるのに最適で、持ち運びもしやすい標準的なサイズです。引っ越し全体の中で最も使用頻度が高いサイズといえます。
- 大(60×40×40cm):約 30〜40箱。布団や衣装ケース代わりに使える容量ですが、詰めすぎると持ち運びが大変になるため注意が必要です。軽い荷物をまとめるのに向いています。
- 特殊サイズ:ワイン用の仕切り付きや書籍専用の強化段ボールなどもあり、用途に応じて使い分けると破損を防ぎやすくなります。
※他の家具・家電との同時積載で箱数は減ります。実際は“箱+家具”の組み合わせ最適化がカギ。箱を縦横に組み合わせて重ね、崩れ防止にベルトを使うと効率的です。さらに積載前にラベルを付けると荷降ろし時の手間も軽減できます。
ベッド・マットレスの積み方と注意点
- シングル・セミダブルは縦置きが基本。角当て保護材で壁・脚部を養生し、床への傷も防ぐと安心です
- マットレスは立てかけ固定。ラチェットベルトで左右から保持し、走行中の揺れを防止します。湿気対策として通気性のあるカバーをかけるのもおすすめです
- フレームは分解し、長尺は側壁沿いに立てて固定。ネジや金具は小袋にまとめて一緒に貼り付けておくと再組立がスムーズ
冷蔵庫や洗濯機など大型家電の積載可能サイズ
- 冷蔵庫:2ドア(高さ140〜160cm/幅〜60cm)なら積載しやすい。3ドアや大型サイズの場合は横倒し不可のため、必ず立てた状態で積み込む必要があります。冷蔵庫は重量があるため、荷室の奥側に配置して重心を安定させるのが理想です。
- 洗濯機:タテ型は積みやすく、固定も比較的簡単。ドラム式はサイズ・重量要確認で、特に搬入出時の階段や通路幅に注意が必要です。輸送中の振動を防ぐため、緩衝材やベルトでしっかり固定することが大切です。
- 電子レンジ・オーブン:角を保護し、上積みは避ける。重量が軽めでも精密機器なので衝撃に弱く、タオルやエアキャップで保護して棚や冷蔵庫の上など安定した場所に置くと安心です。
- その他の大型家電:テレビは画面を保護して立てて積載、エアコンやガスコンロは付属部品を分解して別梱包にすると破損を防げます。
自転車や家具の運び方・アレンジ方法
- 自転車は前輪を外すと2台程度まで搭載しやすい。さらにハンドルを横向きに調整すれば、隙間を有効活用できます。
- 机・棚は分解して天板と脚を分けると効率的。引き出しや棚板は外して別途梱包すると破損やズレを防止できます。
- ソファやチェアは脚を外す、もしくは毛布で包んで立て積み。軽量のスツールや折りたたみ椅子は最後に隙間へ配置することで空間を無駄なく活用できます。
かしこい積み方プラン
- 観葉植物、長尺カーペット、姿見ミラーがスペースを圧迫しがち。植物は葉や鉢を保護し、ミラーは割れ防止の養生をしっかり行いましょう。
- プラン例:大型家具→家電→中型家具→ダンボール→隙間に小物の順で積む。さらに最初に搬入する部屋ごとに荷物を分けて積み込むと、荷降ろし後の整理がスムーズになります。
荷物の積み方・固定方法と収納術
破損トラブルを防ぐ安全な積み方
- 家電は毛布やエアキャップで包み、振動吸収。冷蔵庫や洗濯機の角には特に厚めの保護材を当てると安心です。
- 割れ物は上段に。重い箱は下段へ置き、荷崩れを防止します。さらに隙間に新聞紙やタオルを詰めて安定させると破損リスクを大きく減らせます。
- 重心を低く、運転時の横揺れ対策を意識。床に近い位置に重量物を集め、左右のバランスを均等にすることが安全走行のポイントです。
- 液体容器はしっかり密閉し、漏れ防止にビニール袋で二重梱包すると車内汚れを防げます。
- 精密機器やパソコンは専用ケースや厚手の緩衝材に入れ、必ず立てて積むことを心がけましょう。
荷室空間を最大活用する配置と工夫
- 奥から順に大きい物→手前に小さい物の順で積む。最初に大型家具や家電を置き、その隙間に中型家具、最後に段ボールや小物を詰め込むと効率的です。
- 隙間はクッション材や小物でしっかり充填し、走行中の揺れによる荷崩れを予防します。毛布や衣類を緩衝材として活用すると無駄がありません。
- 縦置き活用(マットレス・姿見)で床面積を確保。背の高いアイテムを壁沿いに立てることで床を広く使えます。さらにロープやベルトで固定すると安全性が高まります。
- 荷物のラベルを外側に向けて積み込むことで、荷降ろし時に必要な物をすぐに見つけられる工夫にもつながります。
シートやマット、保護グッズのオススメ装備
- 荷室用ゴムマット:床の傷・滑り防止に加え、荷物の滑りを軽減して運転中の安定性を高める。厚みのあるものを選べば断熱・防音効果も期待できます。
- 養生シート/角当てガード:壁・家具保護に役立ち、特に冷蔵庫やタンスなどの角を守ることで破損や傷を未然に防止。ダンボールを再利用して自作するのもおすすめです。
- 台車・スロープ:積み降ろしの腰負担を軽減。キャスター付きの折りたたみ台車やアルミ製の軽量スロープを用意すると、狭い通路や段差もスムーズに対応可能。
- 滑り止めネットや吸盤式のストッパー:車内で荷物が動かないように補助する便利アイテム。
- 軍手や耐切創手袋:荷扱い時の怪我防止やグリップ力強化に役立ちます。
荷物の固定・ロープ/ベルトの使い方
ラチェットベルトで柱やフックにがっちり固定。幅広タイプを選べば重い家具も安心です。ロープは8の字や本結びで緩みにくく、長距離走行でも安心。麻ロープよりも強度の高いナイロン製を推奨します。
走行前に全ベルトの締め直しを習慣化。途中休憩の際にも一度確認するとより安全です。家電や家具は最低でも2方向から固定する「クロス掛け」で安定性を確保しましょう。
ハイエース引っ越しの料金・費用相場とコスト比較
レンタカー料金・費用の目安とプラン解説(参考)
- 6時間:8,000〜12,000円。短時間で近距離の移動や少量の荷物を運ぶ場合に最適で、半日程度で引っ越しを終えたい人に向いています。
- 12時間:10,000〜15,000円。朝から夜までの丸一日の作業に適しており、荷物が多めの単身者やカップル引っ越しに便利。
- 24時間:12,000〜18,000円。遠距離や荷物の多い場合、1日しっかり時間を確保できる安心プランです。
- 2日以上の長期レンタル:1日あたりの料金が割安になる場合が多く、地方から都市部への引っ越しや余裕を持って作業したいときにおすすめ。
- 免責補償・ワイド補償は必ず確認(数百〜数千円/日)。事故や破損時のリスクを軽減するため、補償内容を比較して最適なものを選びましょう。
- 返却時の燃料満タン・距離制限の有無も要チェック。特に長距離移動の場合は走行距離制限のあるプランを選ばないよう注意が必要です。
自力引越しと業者依頼のコスト比較
- 業者依頼(単身):3〜6万円目安/家族は10万円以上も。家具の搬出入や設置まで含まれるため、体力的な負担を軽減できる反面、費用は高め。
- 自力(ハイエース):1〜2万円+燃料代+梱包材で収まることも。費用面で大幅に節約できる一方で、作業負担や安全面のリスクを自分で管理する必要があります。
ただし体力・時間・人手のコストも加味して判断。特に重い家具を運ぶ際は友人や家族の協力が不可欠で、無理をすると怪我のリスクも。
レンタル予約・補償・必要な手続きと注意点
- 繁忙期(3〜4月)は早めの予約が必須。1〜2か月前には予約しておくと希望車種を確保しやすいです。
- 免許区分・運転者追加・年齢制限を事前確認。特に21歳未満や免許取得1年未満だとレンタル制限がある場合があります。
- 対物・対人の補償内容と免責金額、車内破損の扱いを要チェック。さらにタイヤ・ガラス・内装破損などが補償外となる場合もあるため細かい条件を事前に確認しましょう。
- ETCカードレンタルやカーナビ有無などのオプションも併せてチェックするとスムーズです。
ハイエース引っ越しでよくあるQ&A・トラブル防止策
車両サイズ・高さ・運転時の注意ポイント
- 立体駐車場の高さ制限に注意(ハイルーフは特に)。ショッピングモールやマンションの駐車場では入れないケースもあるため、事前確認が必須です。
- ボディ長があるため、右左折は大回りで安全確保。狭い住宅街や路地では特に注意し、ミラーやバックカメラを活用して周囲の安全を確認しましょう。
- ミラー・カメラを活用し、バックは必ず誘導役を。特に夜間や雨天時は死角が増えるため、2人以上で作業すると安心です。
- 高速道路や長距離走行では、横風に煽られやすい点にも留意。スピードを抑え、車間距離を十分に取ることが重要です。
破損・トラブルを防ぐためのチェックリスト
- 家具・家電の採寸/搬出・搬入経路の寸法確認。ドア幅・エレベーターサイズ・階段の曲がり角を測り、入らないリスクを事前に回避しましょう。
- 梱包材(毛布・エアキャップ・テープ)を多めに用意。緩衝材は余裕を持って準備することで、予期せぬ荷物にも対応可能です。
- ラチェットベルト・養生テープ・軍手・滑り止めマット。運搬中の固定や搬入時の滑り止めとして必須アイテム。
- 任意保険・補償プランの加入状況を再確認。事故や破損に備えて契約内容を把握しておくことで、万が一のトラブル時も安心です。
- 搬入先の近隣住民や管理組合への事前連絡。トラックの駐車や作業時間を知らせておくとトラブル防止になります。
単身引越し、家族、荷物量別の具体的なプラン例
- 単身:ハイエース1台+友人1〜2人で半日〜1日。荷物量が多くなければ1回の往復で完結可能。
- カップル:2往復 or 2台体制で効率化。家具が多い場合は往復を分け、軽トラックと併用する手もあります。
- 家族:大型トラック併用 or 業者と分担も検討。荷物量や移動距離に応じて、業者に大型家具のみを依頼し、残りをハイエースで運ぶとコストと負担のバランスが取れます。
まとめ
ハイエースは「自力引っ越しの最強パートナー」といえるほど頼もしい車です。大きな家具から細々した荷物まで一度に運べる収納力があり、レンタル費用も比較的抑えられるため、初めて自分で引っ越しに挑戦する人にとっても安心感があります。さらに、普通車感覚で運転できるため、トラックの運転に慣れていない人でも取り組みやすいのが大きな魅力です。
ただし、積み方や固定方法を間違えると破損や事故につながるため、丁寧な準備と工夫が欠かせません。荷物を守るための養生材やベルトの準備、搬入出経路の確認、人手の確保など細やかな段取りが成功のカギとなります。賢く活用すれば、ハイエース1台で快適かつ経済的な引っ越しが実現でき、節約だけでなく達成感も得られるはずです。
※本記事の寸法・積載量・料金は一般的な目安です。年式・グレード・レンタカー会社により異なるため、最終的には実車サイズ・積載規定・補償内容をご確認ください。

